大動脈外来
治療は火曜日に行います。
診察は総合診療科 志村医師の診察時間に、お気軽にご相談ください。
大動脈は体の中で最も太い血管で、心臓から上向きに出た後,頭や腕などに血液を送る3本の血管を枝分かれさせながら、ほぼ背骨の前面に沿って腹部方向に下っています。 心臓から横隔膜までを胸部大動脈、横隔膜から下の部分を腹部大動脈といいます。
この大動脈に、加齢や動脈硬化が原因で、こぶ状の膨らみが出来るのが大動脈瘤です。
大動脈瘤を有する大動脈は内側にコレステロールのかたまりがこびり付いた「粥状(じゅくじょう)硬化」や大動脈の壁が石のように硬くなる「石灰化」などと呼ばれる変性を伴っていることが多く、いわば動脈硬化の「なれの果て」とも言えます。また、大動脈瘤患者さんの約3割では、心臓を栄養する冠動脈に狭窄や閉塞を伴うことがあり、カテーテル治療や冠動脈バイパスが必要となることもあります。大動脈瘤は自覚症状に乏しく破裂して初めて胸痛や腹痛といった症状が出現します。しかしその時はすでに手遅れであり、多くは検診や他の疾患での診療中に発見されます。ただし胸部大動脈瘤は声帯につながる左反回神経が引き延ばされて声がかすれたり、腹部大動脈瘤は自分で腹部の拍動を触知して発見されたりすることがあるので心当たりのある方はぜひ外来を受診してください。
医師紹介
非常勤医師(毎週火曜日)
志村 信一郎(しむら しんいちろう)
東邦大学大橋病院 心臓血管外科臨床教授