令和3年度 東名厚木病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 76 124 125 393 719 914 1684 1190 281
当院は地域の中核病院として救急医療及びがん治療中心に地域の急性期医療を担っています。
当該データは、令和3年4月1日から令和4年3月31日迄の退院患者のデータとなります。
年齢構成は、60歳以上の患者さんが多く、全体の約74%を占めています。令和3年度における当院の退院患者の平均年齢は全体で約68.5歳です。そのうち、男性の平均は66.4歳、女性の平均は71.8歳となっております。
全国的に患者層の高齢化が進んでおりますが、厚木市は神奈川県内においても全国的にも急速に高齢化が進んでいる地域となっており、今後、当院における患者層も高齢化の一途を辿ることが予想されます。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置1等なし 75 2 2.03 0 54.04
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 34 8 9.28 0 49.79
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 32 4.97 3.30 3.12 73.59
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 11.11 10.47 0 75.11
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 21 8.86 13.12 0 75
●呼吸器科の疾患領域:風邪症候群、上気道炎、肺炎といった急性疾患から、気管支喘息、肺気腫、肺線維症といった慢性疾患、また肺癌、縦隔腫瘍、中皮腫などの腫瘍性疾患、さらに胸郭の変形(漏斗胸、鳩胸)、睡眠障害(睡眠時無呼吸症候群)等の治療を行っています。
●当院の呼吸器科では内科・外科の両側面から診療しています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)睡眠時無呼吸症候群の診断のための検査入院です。入院は1泊2日で個室入院です(個室料金はかかりません)。
体に医療機器を装着し、寝ている間の脳波や呼吸状態等を機器に記録し、睡眠中の無呼吸状態を精査します。睡眠時無呼吸症候群は突然死につながるとても怖い病気です。ご家族等からいびきを指摘されている方は検査をお勧めします。
2)気胸(肺から空気が漏れて、胸腔に貯まり、肺が圧迫されて外気を取り込めなくなった状態)に対して、胸腔ドレナージ(胸腔にカテーテルを挿入し、貯まった気体を体外に逃がす処置)等を行った症例です。
3.4.5)肺がんに対する肺生検、抗がん剤治療及び手術治療を行った症例です。抗がん剤の種類はがん細胞の代謝を阻害して、増殖を抑制する抗がん剤やがん細胞分裂の際に重要な働きをする微小管を阻害してがん細胞の増殖を抑制する抗がん剤や分子標的薬等様々です。 患者さんの病態に応じ、適切な抗がん剤を選択しています。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 109 1.67 3.06 0 66.4
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 70 14.39 17.35 4.29 77.99
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 69 2.28 4.36 0 67.48
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2 なし 53 3.43 4.79 0 65.6
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 52 15.73 11.87 1.92 66.31
●循環器科の疾患領域:虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、不整脈、弁疾患、心不全などの心臓疾患の治療を行っています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)狭心症や急性心筋梗塞で、カテーテル手術及び術後の経過観察目的で心臓カテーテル検査のみを行った症例です。
2)心不全に対する点滴治療等の薬物療法や酸素投与を行った症例です。
3)狭心症や陳旧性心筋梗塞等でカテーテル手術を行った症例です。
4)頻脈性不整脈(心房細動等、脈が速くなる不整脈)の原因となる副伝導路(心臓内に電気興奮を伝える正常の伝導経路とは別に存在する伝導路)に対してカテーテルを用いて焼灼、遮断する手術を行った症例です。
5位)急性心筋梗塞でカテーテル手術を行った症例です。
●急性心筋梗塞においては、病院に到着してから90分以内に梗塞部位を特定し、カテーテル治療で血流の再開通ができるかが、予後等に関わってきます。
●当院では、24時間体制でカテーテル治療ができる体制を整備しております。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし 53 10.26 10.15 1.89 61.28
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 26 6.92 5.88 0 59.58
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり 4.10
●乳腺外科疾患領域:乳腺・乳房の腫瘍(良性・悪性)、乳頭異常分泌、甲状腺腫瘍(良性・悪性)の治療を行っています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)乳がんに対する乳房温存手術と腋窩リンパ節郭清(腋の下のリンパ節を切除する)等を併せて行った乳房切除術を実施した症例です。
2)乳がんに対する乳房温存手術(腋窩リンパ節郭清を伴わない)を行った症例です。
●当院では、平成29年5月より放射線治療が開始され、乳がんに対する外来での放射線治療も数多く実施しており、薬物治療も科学的根拠に基づき、行っています。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 11 3 2.75 0 67.91
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 5.32
050170xx03001x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 あり 9.61
●血管外科疾患領域:腹部大動脈瘤、大動脈解離(解離性大動脈瘤)、閉塞性動脈硬化症やバージャー病による虚血肢、末梢血管の動脈瘤、動脈閉塞、
下肢静脈瘤、深部静脈血栓症(肺塞栓症を含む) 、リンパ浮腫及び血液透析シャントなどの治療を行っています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)下肢静脈瘤等に対して、高周波を使用して閉塞した血管を焼き縮めて、血管焼灼術を行った症例です。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 129 34.86 25.32 24.03 79.92
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 54 3.91 4.99 0 52.78
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 34 33.76 19.34 11.76 80.26
160700xx97xx0x 鎖骨・肩甲骨の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 32 5.84 5.99 0 51.19
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 24 32.79 23.02 4.17 78.17
●整形外科の疾患領域:四肢帯(指を除く)の筋肉、骨、関節、腱、靭帯、体幹の骨(脊椎・肋骨・胸骨)等の疾患への治療を行っています。。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)大腿骨頚部骨折等の大腿骨骨折等で、チタン製のプレートやスクリュー、人工骨頭等で骨折部位の整復固定手術を行った症例です。
2)前腕骨(橈骨と尺骨と呼ばれる肘下から手首の間の2本の骨)の骨折でチタン製のプレートやスクリュー等で骨折部位の整復固定手術を行った症例です。
3)脊椎(頸椎を除く)の骨折で手術は行わず、リハビリテーション等による保存的治療を行った症例です。
4)鎖骨や肩甲骨の骨折で、チタン製のプレートやスクリュー等で骨折部位の整復固定手術を行った症例です。
5)膝関節症(変形性を含む)で、人工関節再置換術を行った症例です。
●当院では、大腿骨頚部骨折や脊椎骨折は平均年齢が高く、高齢者に特化している疾患と言えます。高齢者では骨粗しょう症が多く、それ故に転倒や尻もち等のちょっとした衝撃で骨折してしまいます。前腕骨や鎖骨等の上肢骨折は、40代前半から50代と若い患者が多く、スポーツや事故等による発症が多く見られます。
●大腿骨頚部骨折等について、自宅に帰る患者については手術等の急性期治療が終了すると、自院内の地域包括ケア病棟へ転棟していただき、退院までリハビリを中心とした治療を行います。しかし、リハビリが長期間必要と医師が判断した患者については、当院と連携するリハビリ治療に特化した機能をもつ医療機関へ転院しています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 11 5.18 2.94 0 73.18
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 11 6 5.16 0 43.73
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1 なし 10 6.1 4.66 0 60.8
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 6.18
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 13.07
●形成外科の疾患領域:皮膚、皮下腫瘍・陥入爪・皮膚瘢痕・皮膚潰瘍・褥瘡(床ずれ)・熱傷・リンパ浮腫・顔面外傷(鼻骨や、頬の骨等の骨折等)や手足の外科(手足の指趾の切断、骨折、切創、挫滅創、神経や腱、血管の断裂、ばね指)等の治療を行っています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)眼瞼下垂症に対して、眼瞼下垂症手術を行った症例です。
2)鼻骨骨折や頬骨骨折の顔面骨骨折に対して、プレート等のインプラントによる骨折固定術を行った症例です。
3)骨腫瘍や軟部腫瘍(おもに筋肉、脂肪組織、皮下、結合組織、末梢神経など)に発生する腫瘍に対して腫瘍切除術を行った症例です。
●労災事故等による切断した四肢の再接合術や、乳がんによる乳房再建術も行っています。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 75 20.25 15.63 22.67 69.88
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 29 33.86 18.90 44.83 67.55
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 27 10.19 9.78 7.41 68.15
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 26 12.42 8.30 15.38 66.85
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 25 18.6 7.22 8 62.52
●脳神経外科の疾患領域:虚血性脳血管疾患(脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血)、頭頚部外傷(慢性硬膜下血腫・外傷性くも膜下出血・脊髄損傷・脳挫傷等)、脳動静脈奇形、脳動脈瘤、脳腫瘍、水頭症等の治療を行っています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)発症前の日常生活に特に大きな支障はなく、意識障害が軽度でかつ発症後3日以内の脳梗塞で、主に脳保護剤の点滴治療を行い、肺炎等の合併症がなかった症例です。
2)意識障害が軽度な非外傷性の脳内出血等で、手術等は行わず血圧コントロール等保存的治療及びリハビリテーションを行った症例です。
3)外傷による頭蓋・頭蓋内損傷で穿頭(頭に穴を開ける)による血腫除去や頭蓋骨形成手術を行い、てんかんや肺炎、尿路感染症等の合併症がなかった症例です。
4)外傷による頭蓋・頭蓋内損傷で手術等は行わず、保存的治療を行い、てんかんや肺炎、尿路感染症等の合併症がなかった症例です。
5)てんかんに対し点滴等による薬物療法を行った症例です。
●脳梗塞や脳出血の要因としては、高血圧や動脈硬化、脂質異常症、不整脈などの脳梗塞や、脳内出血を引き起こす原因となる生活習慣病が挙げられます。
●外傷性慢性硬膜下血腫とは、頭蓋骨の下にある脳を覆っている硬膜と脳との隙間に血が貯まる病気であり、転倒等により頭部打撲後 約1~2ヶ月後に頭痛、歩行障害(片麻痺)、認知症症状等で発症します。
●脳血管疾患や外傷による脳の損傷において、上下肢の麻痺や構音障害等の後遺症が残存した場合、リハビリを長期間する必要があります。当院での急性期治療を終えると、回復期リハビリ病院や長期療養病院へ転院する場合もあります。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 91 2.46 2.50 0 70.16
11012xxx04xxxx 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 54 1.96 2.59 0 55.06
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 47 3.43 5.56 0 60.81
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 19 5.32 8.23 0 70.42
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 16 4.06 7.02 0 73.69
●泌尿器科疾患領域:腎・尿管・膀胱結石、悪性腫瘍(腎がん・膀胱がん・前立腺がん・精巣がん等)、前立腺肥大症、陰のう水腫、水腎症、尿路感染等の治療を行っています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)前立腺がんの診断目的で、前立腺針生検を行った症例です。
2)尿管結石で体外から衝撃波エネルギーを照射して結石を砕く症例です。
3)尿路結石で経尿道的尿路結石除去術を行った症例です。
4)前立腺肥大症に対して経尿道前立腺手術を行った症例です。
5)膀胱がんに対して経尿道的切除術を行ったた症例です。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 25 12.16 13.14 4 70.8
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 16 12.69 10.39 0 61.06
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり 15 20.8 14.41 13.33 66.8
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 14 4.36 7.87 0 68.14
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 13 23 20.57 15.38 82.08
●腎臓内科疾患領域:糖尿病、腎炎、その他内分泌疾患、末期腎不全とその合併症等の治療を行っています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)腎臓や尿路の感染症で、抗生剤の点滴治療を主に行った症例です。
2)慢性腎不全に対しての保存治療を行った症例です。
3)2型糖尿病患者に対してインスリン導入の教育入院を行った症例です。
4)慢性腎不全に対して動脈形成術吻合術、内シャント造設術または血管移植術バイパス移植術を行った症例です。
5)誤嚥性肺炎に対して抗生剤等の点滴治療や摂食嚥下療法(飲み込む訓練)を行った症例です。
救急総合科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 40 18.55 13.14 7.5 79.25
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 28 19.93 20.57 28.57 79.43
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 27 18.48 15.63 7.41 75.22
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 18 8.11 7.70 0 60.61
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 16 5 4.92 0 67.56
●救急総合科疾患領域:内科系疾患全般、外傷疾患全般への治療を行っています。初期治療後、専門医による手術等の治療が必要な場合は、専門の診療科へ転科しています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)尿路感染症で、抗生剤の点滴治療を主に行った症例です。
2)誤嚥性肺炎に対して、抗生剤等の点滴治療や摂食嚥下療法(飲み込む訓練)を主に行った症例です。
3)発症前の日常生活に特に大きな支障はなく、意識障害が軽度でかつ発症後3日以内の脳梗塞で、主に脳保護剤の点滴治療を行った患者で、肺炎等の合併症がなかった症例です。
4)主に結腸にできた憩室(袋状のくぼみ)の炎症等に対しての点滴治療等を行った症例です。
5)回転性めまい等に対する点滴治療等を行った症例です。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 366 2.11 2.65 0 66.56
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 103 10.75 9.21 3.88 73.28
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 68 10.12 9.00 11.76 70
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 37 8.05 7.70 0 65.73
060280xxxxxxxx アルコール性肝障害 36 17.14 13.91 5.56 61.64
●消化器内科の疾患領域:外科的手術を要しない食道、胃、十二指腸、胆嚢、胆管、肝臓、膵臓、小腸、大腸等の疾患への治療を行っています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)大腸にできた腫瘍(ポリープ含む)に対し、内視鏡的に切除術を行った症例です。
2)胆管結石や胆管炎に対し、限局性腹腔膿瘍手術、内視鏡治療やドレナージ治療等を行った症例です。
3)腸閉塞に対する薬物療法等を行った症例です。
4)憩室性疾患に対する薬物療法等を行った症例です。
5)アルコール性肝障害に対する薬物療法等を行った症例です。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 68 4.72 4.74 7.35 69.03
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術なし 定義副傷病 なし 37 4.78 7.31 0 38.27
060040xx99x70x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 7あり 定義副傷病 なし 33 3 4.34 0 69.97
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 30 5.23 6.25 0 58.9
060035xx99x6xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 6あり 23 3.17 4.54 0 70.91
●消化器外科の疾患領域:外科的手術を必要とする食道、胃、十二指腸、胆嚢、胆管、肝臓、膵臓、小腸、大腸、肛門等の疾患への治療を行っています。
●疾患名と治療内容をふまえた患者数トップ5:
1)鼠径部のヘルニア(脱腸)に対する腹腔鏡下等による根治手術を行った症例です。
2)虫垂炎に対する保存治療を行った症例です。
3)直腸肛門の悪性腫瘍に対し、セツキシマブ等の分子標的薬を使用して化学療法を行った症例です。
4)胆石に対し、て腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパコレ)を行った症例です。
5)結腸の悪性腫瘍に対し、ベバシズマブ等の分子標的薬を使用して化学療法を行った症例です。
●当院では、化学療法を入院でも外来でも消化器系疾患に対しては外科が主に担当しています。その為、化学療法の症例が上位に入っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 25 10 28 1 8
大腸癌 56 35 97 14 1 8
乳癌 25 29 13 14 1 8
肺癌 29 14 27 65 1 8
肝癌 16 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
●5大がんとは、胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がんを主要5大がんとしています。
●UICCのTNMとは、癌の病期の評価、分類法です。
・T:原発巣の大きさや浸潤(深さ)を評価します。
・N:所属リンパ節へのの転移の有無とその広がりを評価します。
・M:遠隔転移の有無を評価します。
これらを総合的に組み合わせて病期(ステージ)が0~Ⅳ期が決まります。
●当院では上記5大がんを主病として一般病棟で治療され、令和3年度(4月~3月)に退院した患者の内、当該指標の集計対象となった数が延べ866人となっています。患者数が多い順に大腸がん213人、肺がん174人、乳がん93人、胃がん83人、肝がん29人となっています。ステージⅣの患者が大腸がんに多く見られます。
●当院ではこの5大がんに対して科学的根拠に基づいた標準的治療、集学的治療及び緩和ケアの体制を整備しております。
(集学的治療とは手術、薬物療法、放射線療法等の治療法の中から2つ以上の治療法を組み合わせて行う治療のことを意味します)

※1人の患者さんが2回入退院された場合、2人とカウントします
※10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 65 17.46 77.49
重症 29 23.28 83.21
超重症 15 21.13 80
不明
●市中肺炎とは、病院等の医療機関以外で日常生活をしている人に発症した肺炎のことです。肺炎は罹患した環境により市中肺炎と院内肺炎(病院内で
罹患)に分けられます(上記データにはインフルエンザウイルス等によるウイルス性肺炎、肺癌等による閉塞性肺炎、誤嚥性肺炎および間質性肺炎を含まれません)
●重症度:市中肺炎ガイドラインによる重症度分類(A-DROP)により判定します。
 ①A(Age:年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
 ②D(Dehydration:脱水):血液検査項目のBUN(尿素窒素)が21mg/mL以上、又は脱水あり
 ③R(Respiration:呼吸):血液中の酸素濃度が90%以下
 ④O(Orientation:意識):意識障害あり
 ⑤P(Pressure:血圧):収縮期血圧が90mmHg以下
上記の①~⑤の該当した項目数の(1項目1点)の合計で判定されます。全てに該当すれば5点となり、数字が大きいほど重症となります。
0点:軽症 1~2点:中等症 3点:重症 4~5点:超重症  
但し、意識障害(ショック)がある場合は、1項目でも重症となります。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 218 26.56 74.73 25
その他 10 17 70.2 0.44
●当院では24時間365日救急対応しており、急性期脳卒中治療が可能です。9割以上が発症から3日以内に診断を行っております。tPA治療(発症後4.5時間以内の脳梗塞に対して行う注射薬による血栓溶解療法)や経皮的脳血栓回収術(カテーテルによる血栓除去手術)等、発症から早期に治療を開始します。また、四肢の麻痺や構音障害等の後遺症により、リハビリが長期間必要と医師が判断した患者さんについては、近隣の医療機関と連携、地域連携パス(急性期医療・回復期医療・維持期医療のそれぞれを担う医療機関の治療計画表)を使用し、当院での治療計画(急性期医療)が終了したのちリハビリを集中的に行う病院へ、約3割の患者さんが転院しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 19 5.05 4.63 5.26 31.37
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 11 2 6.91 0 81.18
K5143 肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える)
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える)
K496-5 経皮的膿胸ドレナージ術
●呼吸器科では気胸(肺に穴が開いて胸腔に空気が漏れて肺が小さくなる)に対する胸腔鏡下による肺胞切除術が1番多く、6割が10代~40代の男性です。気胸の主な治療は胸にチェストチューブと呼ばれる管を挿入し、肺から胸腔へ漏れて溜まった空気を体外へ排出する治療し経過をみます。それでも,肺から空気が漏れ続ける場合や、肺の膨らみが不十分な場合は手術となるため、入院後手術迄の日数が5日程あります。
次に多いのは胸腔鏡下での肺がんの手術です。肺部分切除は術後7日程度、肺葉切除は術後9日程度で退院となります。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 73 0.68 2.79 0 68.15
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 50 1 1.52 0 65.92
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 32 0 16.47 6.25 64.19
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 21 0.05 14.1 0 68.19
K597-2 ペースメーカー交換術 13 0 4.31 0 78.31
●循環器科では1位、3位、4位が急性心筋梗塞や不安定狭心症等の虚血性心疾患に対して行われたものです。動脈硬化や血栓による詰まりや、狭くなった冠動脈(心臓の血管)にステントと呼ばれる金属製で筒状の医療機器を留置し、血管を拡張させ血流を再開通する手術になります。
1番多いのは胸痛等で緊急性の低い狭心症や陳旧性心筋梗塞等に対し、予約入院で行われた待機的手術です。2番目は頻脈性不整脈(心房細動等、脈が速くなる不整脈)の原因となる副伝導路(心臓内に電気興奮を伝える正常の伝導経路とは別に存在する伝導路)に対して、カテーテルを用いて焼灼して遮断する手術です。
3番目は急性心筋梗塞に対して、症状発現から12時間以内に病院で診断され、かつ、来院から90分以内に詰まった血管をステントで再開通させた場合に行った症例で、非常に緊急性が高い手術です。
4番目は不安定狭心症に対して重症度がclassⅠ~Ⅲでかつ、急性冠症候群の短期リスク評価が中等度~高リスクで来院から24時間以内に手術を開始した緊急性の高い手術です。
●当院では循環器内科医が常勤3名のオンコール体制で休日や夜間でも緊急カテーテル検査や当該手術が可能となっています。また、当院は心臓血管外科がないため、バイパス手術等の外科的手術が必要な場合には連携している大学病院等へ紹介しております。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 26 1.08 4.85 0 59.58
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 24 1.08 8.33 4.17 65.63
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 19 1 8 0 56.53
●乳腺外科では、約9割以上が乳がんの手術になります。乳房部分切除術(乳房温存手術)と、乳房を温存しない乳房切除術が約半々です。乳がんは腋窩リンパ節に入り込み、全身に転移する恐れがあるため、検査により転移のリスクが高いと判断された場合は、腋窩リンパ節の切除も併せて行います。 乳房部分切除は術後5日間程度、乳房全切除は8日程度で退院となります。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 11 1 1 0 67.91
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 10 1.7 5.9 0 77.5
●血管外科では、下肢静脈瘤血管内焼灼術が1番多く、静脈瘤発生の原因となる大伏在静脈や小伏在静脈の血管内腔にカテーテルを挿入し、レーザー光や高周波で血管内壁を焼き、血管を焼き縮めて閉塞する手術になります。低侵襲手術で患者さんの体への負担も少なく、2泊3日で退院となります。
2番目に多い血管拡張術・血栓除去術は、血管内に閉塞あるいは血栓が生じて狭窄を起こした四肢動脈に対し,バルーンカテーテルを用いての手術となります。バルーンの付いたカテーテルを挿入し、狭窄部に到達させ,バルーンを膨らませて血管を広げます。血栓がある場合は、バルーンを拡張後血栓を取り除く方法や、血栓を細かく砕き吸引する方法があります。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 100 4.94 24.17 16 78.08
K0462 骨折観血的手術(下腿) 74 2.88 14.45 1.35 58.04
K0821 人工関節置換術(膝) 49 2.98 26.78 4.08 75.69
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) 48 1 1.77 0 51.48
K0811 人工骨頭挿入術(股) 44 5.82 27.3 31.82 80.43
●整形外科の手術は、骨折に対し行うプレートやスクリューで骨折部位を固定する手術が多く占めます。
●1番多いのは、大腿骨の骨折に対する手術になります。大腿骨は人体の中で一番長く、体積があり強靭な骨で、股から膝までを構成しています。その強靭な骨が高齢者になると骨粗鬆症により骨の中がスカスカになり、転倒や尻もち等の少しの衝撃でも骨折するようになってしまいます。当該手術を行った患者の9割が65歳以上の高齢者で70代~90代に集中しています。
5番目の人工骨頭挿入術も、大腿骨頚部骨折等に対し行われる手術になります。大腿骨頚部とは大腿骨頭と呼ばれる股関節とつながる大腿骨の球状の骨の首の部分にあたります。大腿骨頚部が骨折すると、股関節との接続ができないため足が自由に動かなくなってしまいます。その為、チタン等で人工的に作られた人工骨頭と骨折した部分を取り換える手術を行います。この手術も、9割以上が65歳以上の高齢者に対し行われています。また、高齢者の大腿骨骨折ではリハビリが長期間必要となるため、急性期治療終了後、当院の地域包括ケア病棟へ転棟し、リハビリを集中的に行っております。それでもさらに入院によるリハビリが必要な場合には、連携するリハビリ専門病院等へ転院していただいております。
●当院では、変形性関節症(膝や股)に対する人、工関節置換術や脊椎手術(脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア・骨折)等も数多く実施しています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) 35 1.09 10.31 8.57 75.03
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所)
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内)
K178-4 経皮的脳血栓回収術
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈)
●一番多いのは、慢性硬膜下血腫に対して行われた血腫洗浄・除去術です。この手術は医療用ドリルで頭蓋骨に穴を開け、血腫を取り除く手術です。慢性硬膜下血腫とは、頭部打撲等の外傷後(通常1~2ヶ月後)に頭部の頭蓋骨の下にある脳を覆っている硬膜と、脳との隙間に血(血腫)が貯まる病気で、血腫が脳を圧迫し、四肢の麻痺等様々な神経症状を来たす病気です。高齢者の男性に多いとされていて、当院でも約7割が高齢者の男性となっています。
●2番目に多いのは、脳動脈瘤頸部クリッピング術となります。脳動脈瘤とは高血圧や動脈硬化、血管の奇形等が原因で脳の一部が瘤(こぶ)状になり、その瘤の中に血液が溜まってしまう病気です。また、その瘤が破裂すると、くも膜下出血となり、死に至る可能性がある非常に怖い病気です。しかし、通常の大きさでは自覚症状がないため、未破裂で発見されることは少なく、当院で行われた手術も全て破裂後、出血を来たしてから行われたものです。
●未破裂で発見するには、定期的に脳ドック等を受診してMRI(MRA)やCT検査をすることが大事です。
●当院では、脳梗塞に対してt-PA治療(血栓溶解療法)が奏功しなかった場合に、カテーテルによる血栓回収術も積極的に行っています。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 54 0 0.96 0 55.06
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 45 1 1.22 0 60.93
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 26 1 2.62 0 73.09
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 20 1 3.4 0 70.95
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 19 0.79 7.58 0 70.58
●泌尿器科では、腎臓結石や尿管結石に対し行った、衝撃波エネルギーによる破砕術や、レーザーで結石を破砕し除去する手術が上位を占めています。
●膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)とは、膀胱がんに対する経尿道的切除術(開腹せずに、内視鏡下で行う低侵襲手術)となっています。
●経尿道的尿管ステント留置術とは、結石等に伴う閉塞を伴う水腎症に対し、尿管を拡張するためにステントを留置する手術です。水腎症とは尿路の一部が結石や腫瘍等で閉塞され、満杯になった尿によって腎臓が拡張してしまった状態のことで、尿路の閉塞により腎臓に対し圧力が加わることで発生します。そのために、ステントを留置して尿管を拡張させ、尿が流れるようにします。
●腎・尿管結石破砕術は1泊2日、経尿道的結石除去は2泊3日、膀胱悪性腫瘍手術については3泊4日で退院が可能となります。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) 30 7.6 21.03 16.67 71
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 11 6.91 9.64 45.45 76.73
K6121ロ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(静脈転位を伴う)
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈)
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施)
●腎臓内科で行う手術は人工透析にかかわるものが9割以上を占めます。人工透析の際には、2本の太い針をシャントと呼ばれる血管に刺します。1本は体内の血液を濾過するために体外へ出すもの、もう1本はろ過されたきれいな血液を体内に戻すためのものです。内シャント設置術とは、腕の動脈をその近くにある静脈に吻合(つなぎ合わせる)することで、穿刺のしやすい静脈に血液をたくさん流すことができる血管を造る手術のことです。当該手術は、透析の新規導入時だけではないため、老朽化(狭窄や閉塞等)した場合は、改めて別の場所に再設置も行われます。
●2番目はシャント血管が狭窄や血栓で詰まった際に行う経皮的シャント拡張術・血栓除去術です。この手術でシャントが回復すれば、前段の内シャント再設置術を行う必要はありません。
●2位の手術の転院率は45%となっています。これは、他の長期療養病院に入院中に当院へ紹介され、手術後、シャントが使用可能であることを確認した上で紹介元の病院へ転院されているものです。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 323 0.02 1.05 0 66.71
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 106 2.29 12.98 0.94 74.36
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 38 0 1.26 0 65.71
K654 内視鏡的消化管止血術 30 0.13 10.87 3.33 67.57
K681 胆嚢外瘻造設術 28 1.14 21.54 10.71 76.11
●消化器内科では内視鏡手術が主となります。
大腸ポリープや腺腫に対する粘膜切除やEMR(粘膜切除)が1番多く、がんの早期発見及び治療のために積極的に当該手術を行っています。ポリープ切除は1泊2日で行います。
●2番目は胆管炎や胆道狭窄に対し行う、胆道ステント留置術、胆嚢外瘻造設術(胆嚢に溜まった胆汁を体外へ排出するために行います、)上部消化管(食道、胃、十二指腸)からの出血に対する止血術となっています。
●当院では、365日24時間体制で緊急内視鏡検査や手術が実施できる体制を整備しております。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 56 1.3 2.48 7.14 71.91
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 55 2.42 3.49 0 58.16
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 17 0.47 3.35 0 33.53
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 16 9 17.75 0 73.75
K6552 胃切除術(悪性腫瘍手術) 13 2.69 14 7.69 75.15
●消化器外科では、可能な限り患者さんにとって低侵襲である腹腔鏡下手術を選択しています。食道、胃、結腸、直腸の悪性腫瘍手術やヘルニア、胆石手術等を腹腔鏡下で行うことが可能です。
●疾患では鼠径ヘルニア、胆石及び胆のう炎、消化管の悪性腫瘍手術が主となっております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 32 0.58
異なる - -
●医療の質の改善に資するため、医療資源を最も投入した傷病名のうち、播種性血管内凝固(DPC 130100)、敗血症(DPC 180010)、その他の真菌症(DPC 180035)、手術・処置等の合併症(DPC 180040)について、入院契機病名(入院のきっかけとなった傷病名)の同一性の有無を区別して、患者数と発生率を示しています。指標上の入院契機の「同一」、「異なる」とは入院の契機(きっかけ)となった傷病名と入院治療において医療資源が最も投入された傷病名が同じか否かを意味しています。「異なる」場合には入院後に指標にある傷病名が発生したということになります。
●播種性血管内凝固症候群とは、がん、敗血症(全身感染症)等の重症疾患により、出血がない場合でも血液凝固反応(血液がかたまる力)が強くなってしまい、体中の毛細血管に至るまで血栓ができる重篤な状態で死亡率も高くなります。
●敗血症とは、肺炎や尿路感染など、体のある部分で感染症を起こしているところから血液中に細菌が入り込み、全身に炎症を引き起こす非常に怖い病気です。播種性血管内凝固症候群や多臓器不全に至ると、死亡率も非常に高くなります。背景として悪性腫瘍、血液疾患、糖尿病、肝・腎疾患、膠原病といった基礎疾患がある場合や、高齢者、手術後といった状態である場合が多いとされています。
●手術・処置等の合併症とは、手術や医療処置の後に発生した合併症(偶発症)のことです。当院では、令和3年度において同一症例が32件ありました。このうち、透析シャント(透析用の針を刺すために手術で作られた血管)の狭窄や閉塞が約5割を占めています。シャント血管は透析を行うために、多くの血液が流れるように手術されているため、動脈硬化等によりシャント血管が血栓で詰まったり、狭窄するリスクが高いためです。当院は透析センターも併設しているため透析患者さんも多いこともあります。残りの5割は、術後創部関連やペースメーカー関連等が認められました。手術・処置等の合併症は一定の確率で起こり得るものです。起こり得る合併症については、事前に十分に説明をした上で、合併症の発症が最小限になるように努め、発症した際には迅速に対応しております。

※患者数が10件未満の項目はー(ハイフン)で表記しています。
更新履歴
2022/9/30
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