東名厚木病院

神奈川県がん診療連携指定病院

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コラム

食事で糖尿病予防にチャレンジ!

教えて!とうめい先生

2024年10月24日

糖尿病の基本的な治療には、食事療法、運動療法、薬物療法があります。
運動は手軽ですが、毎日一定の時間を確保して運動習慣を確立するのは、なかなか実現しないことも多いです。そこで、一番手軽で実行しやすい食事についてご紹介します。糖尿病患者さんだけでなく、糖尿病予備軍の方や一般の方の健康管理においても役立つものですので、是非やってみてください。

まずは、ご自身の摂取エネルギーがどのくらいなのか確認しましょう。やや複雑な計算ですが、こちらを参考に食事について考えてみましょう。

 

エネルギー摂取量の求め方

エネルギー摂取量= ①標準体重  ×  ②身体活動量

①標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

②身体活動量(kcal/㎏標準体重)目安

ほぼ座位で過ごす    20~25kcal
デスクワーク、家事など 25~30kcal
立ち仕事が多い     30~35kcal
力仕事が多い仕事    35kcal以上

例)身長160㎝、デスクワーク中心の場合
(1.6×1.6×22)×25=1408kcal

人は生きているだけでエネルギーを消費しています。これを基礎代謝と呼びます。比較的若い男性で1500kcal/日、女性で1200kcal/日に及びます。必要なエネルギーは、活動量の少ない男性の場合2000〜2400kcal/日、女性は1400~2000kcal/日です。

 

食事の時に気を付けるポイント

①規則正しい食生活

1日3食の規則正しい食生活を心掛けましょう。食事時間を一定にする事によって、食後の高血糖を予防することができます。

②野菜・たんぱく質中心の食事  

食事は「主食+主菜+副菜」をそろえることで、必要な栄養を満たすことができます。和定食のお膳をイメージすると良いでしょう。ただし、毎日3食すべてを手作りするのは難しいと思いますので、スーパーやコンビニも上手く活用してバランスよく食べましょう。野菜、たんぱく質中心の食事をイメージして選んでみてください。

*[主食]炭水化物(ごはん、パン、麺類など) [主菜]たんぱく質・脂質(肉、魚、卵、大豆製品、乳製品、穀物、ナッツ類)[副菜]ビタミン・ミネラル(野菜、くだもの、肉、魚、海藻類)

③よく噛んで食べる  

よく噛んで食べると、脳内の満腹中枢が刺激されて満腹感が得られます。また、過剰な摂取を避けることができますので、意識してみましょう。食べる順番は、①食物繊維の多い食材、②たんぱく質、③炭水化物(主食)という順で食べると、食後高血糖を抑制する効果があります。

看護師 新井 美子

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