泌尿器科
シームレスな医療を提供します
泌尿器科は尿路悪性腫瘍(前立腺癌、腎癌、膀胱癌)および良性疾患(前立腺肥大症、尿管結石、過活動膀胱、神経因性膀胱、尿路感染症)に関しての診断・治療を行っております。
2011年より当院の泌尿器科常勤医師が不在でしたが、2013年4月より常勤医のほか、北里大学よりそれぞれの専門科の医師を招き、常に最新の医療を整える努力をしております。
手術支援ロボット ダビンチを導入しました
当院では、da Vinci Xi サージカルシステムを導入し、2024年4月より手術開始予定です。
患者さんへの負担が少ない腹腔鏡手術にロボット技術を加えることで、従来不可能とされていた角度からの視野の確保と、鉗子の自在で細密な動きを可能にしたのが「ダビンチ」です。これにより、より精度の高い手術が可能となります。また、数か所の小さな開口部から手術を行うため、傷が小さく、出血も抑えられ、手術後の回復が早く、患者さんの負担が軽減されます。術後の痛みを軽減し、機能温存の向上や合併症リスクの大幅な回避などさまざまなメリットがあります。
ダビンチでの手術をご検討される方は、とうめい厚木クリニック泌尿器科を受診ください。
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ダビンチについて詳しく知る »
当院では、光力学診断(日本泌尿器科学会推奨)をおこなっています
膀胱がん内視鏡切除術を行うときにがんを見つけやすくする検査方法のひとつとして、当院では特定波長の光(青色)を当ててがん細胞を赤く光らせる光力学(ひかりりきがく)診断(photodynamic diagnosis:PDD)を行っています。これにより、通常の光での観察では見えにくい小さながんや平坦ながんが観察でき、同時に内視鏡下に切除することも可能になりました。
PDDは新しく開発された技術であり、専用の内視鏡システムを有する医療機関でないと実施できません。また、患者さんが現在服用されている薬や併発疾患や既往歴・合併症などによっては、PDDが実施できない場合があります。
PDDに関する情報は、こちらのサイトをご覧ください。
SBIファーマ株式会社 「がんを見つける新技術について」
体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)最新モデルを導入しました。
当院では、腎・尿管結石を切らずに治す「体外衝撃波結石破砕術」を行っています。このたび2020年6月に、体外衝撃波結石破砕装置(ESWL) のパイオニアである独・ドルニエ社製の最新モデル「Delta Ⅲ」を導入いたしました。
体外衝撃波結石破砕術について
外科手術をせずに結石のみを破砕します
体外から衝撃波というエネルギーを特殊なレンズを用いて1点に収束させ、結石に向けて照射することで、筋肉や臓器を傷つけずに結石のみを粉々に破砕します。外科手術をせずに体外から衝撃波をあて、他の臓器を傷つけることなく、結石のみを細かく破砕する治療方法です。多少身体に負担はありますが、良好な治療効果が期待できます。
砂状に破砕された結石は、尿と共に体外に排出されます
1回の治療で破砕される場合もあれば、数回治療が必要となることがあります。
新規装置の導入で、より早く効果的な治療へ
衝撃波の照準を結石に合わせるために、X線もしくは超音波を用いています。今回導入した装置は、結石に焦点を合わせる操作も改善され、衝撃波のパワーも増加したことで、より早く効果的な治療が期待できます。
ESWLの特徴
- 体に傷がつきません。
- 治療時間は短く1時間程度で終わります。
- 痛みが少なく、無麻酔で行えます。(鎮痛剤は使用します。)
- 副作用・後遺症がほとんどありません。
- 治療後、すぐに日常生活・職場への復帰が可能です。
当院では患者さんの条件、結石の大きさ、数、部位などに応じて「ESWL」から尿管鏡を用いた結石破砕手術「TUL」まで、各種の治療を行っております。これまでの経験と実績を活かし、患者さんに最も適切な治療を提案してまいります。
ご不明の点があればお気軽にご相談ください。
尿路結石とは?
腎臓から尿管・膀胱・尿道に至る尿の通り路に結石ができる病気で、食生活の欧米化にともない増加しています。
女性より男性に多く、男性は30~60歳代、女性は50~60歳代に多く、肥満(内臓脂肪貯蓄型)やメタボリックシンドロームの方にも多くみられます。こうした尿路結石の大部分は腎臓で作られます。
多くは小さいうちに尿と共に自然に排出されますが、一部の石は腎臓などに留まったまま大きくなり、自然排石が困難となります。放っておくと腎臓の機能が低下することもあります。
医師紹介
常勤医師
岩村 正嗣(いわむら まさつぐ)名誉院長
- 大学
- 1983年 北里大学 医学部卒
- 資格
-
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医・指導医
- 日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティックス学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医・ロボット支援手術プロクター認定医
- 日本内視鏡外科学会技術認定医
- 日本内分泌外科学会認定 指導医
- 専門
- 泌尿器科
- 一言
- ロボット支援手術を中心に安全で質の高い泌尿器低侵襲手術を地域の皆様に御提供したいと考えます。どうぞよろしくお願い致します。
藤城 貴教(とうじょう たかのり)診療科長
- 大学
- 1998年 北里大学卒
- 資格
-
- 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医・指導医
- 一言
- 泌尿器科疾患はなかなか人に相談しづらい疾患が多くあります。一人で悩まずに一度相談してください。
羽田 理紗(はだ りさ)
- 大学
- 2020年 杏林大学 医学部卒
- 専門
- 泌尿器科
- 一言
- 受診してよかったと思ってもらえるよう丁寧な診療を心がけています。
実績
項目 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
前立腺針生検術 | 90 | 137 |
逆行性腎盂造影検査(尿管ステント含む) | 28 | 36 |
体外衝撃波結石砕石術 | 42 | 66 |
陰嚢水腫根治術 | 1 | 5 |
経尿道的尿管結石砕石術 | 50 | 45 |
経尿道的膀胱腫瘍切除術 | 30 | 35 |
経尿道的前立腺切除術 | 17 | 12 |
経皮的腎瘻造設術 | 1 | 1 |
臨床研究等
2023年
- 大森 朱和乃,藤城 貴教,溝口 秀之,松本 和将,岩村 正嗣
- 前立腺癌オリゴ転移に対し局所放射線照射が奏功した一例
第66回日本泌尿器科学会神奈川地方会;横浜市:2023.2.9 - 羽田 理紗,藤城 貴教,大森 朱和乃,池田 勝臣,松本 和将,岩村 正嗣
- 腎原発孤発性繊維性腫瘍の一例
第88回日本泌尿器科学会東部総会;札幌市:2023.10.6 - 藤城 貴教
- 過活動膀胱治療における診断と薬物治療について
杏林製薬株式会社 社内勉強会;厚木市:2023.1.10 - 藤城 貴教
- 当院の前立腺がん放射線治療における取り組み
県央ウロロジーセミナー;海老名市:2023.7.25
2022年
- 大森 朱和乃,藤城 貴教,溝口 秀之,松本 和将,岩村 正嗣
- CRPC患者に対しデノスマブ投与後、低Ca血症が遷延した一例
第87回日本泌尿器学会東部総会;軽井沢市:2022.10.28